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絶対に遺言書を書いて頂きたい方 その3 相続人に判断力が乏しい方がいる場合

みなさん!こんにちは!

一般社団法人かんさい相続サポートセンター

専務理事(司法書士)の廣森良平です。

 

 

本日も、

シリーズ「絶対に遺言書を書いて頂きたい方」を

お話しして行きます。

 

 

さて、今回の事例は

「認知症の方や知的障害の方がいらっしゃる場合」です。

 

 

では、なぜそうなのか?

 

 

理由については、

以下のとおりです。

 

 

 

相続人の中に、知的障碍者の方や

ご高齢で判断能力が乏しい方がいる場合、

遺産分割協議をするには、

成年後見人等の法律上の代理人を

立てないといけません。

 

 

 

 

そこで、立てないで、

遺産分割協議をしたらどうなるのか?

 

 

 

 

結論から言うと、

その遺産分割協議は無効です。

 

 

 

 

理由を申し上げると、

遺産分割協議は、

きちんとした判断力のある方が

参加しないとだめなのです。

 

 

 

 

さて、

最近の高齢化社会の到来により、

日本の男性の平均寿命は約80歳、

女性は約86歳となっております。

 

 

 

 

そして、

この数値はあくまで平均寿命なので、

上記年齢よりももっと高齢の方なんて、

ごまんといらっしゃいます。

 

 

 

 

みなさんの周りにも

「去年米寿のお祝いをした」

という方はいらっしゃいませんか?

 

 

 

 

きっと、チラホラ聞く話だと思います。

 

 

 

 

ちなみに、

65歳以上の高齢者のうち、

認知症の人は推計15%で、

2012年時点で約462万人に上る事が

平成25年6月1日、厚生労働省研究班

(代表者・朝田隆筑波大学教授)の調査で分かったと

日経新聞オンラインで掲載されております。

 

 

 

 

つまり、

65歳以上で

4人に1人の割合で

認知症という事になります。

 

 

 

 

さて、

先程も、認知症の方が参加した

遺産分割協議は無効と書きました。

 

 

 

 

なので、

相続人の中で

「認知症の方がいるとどうなるのか?」

「認知症の方がいると遺産分割協議が出来ないのか?」

「10ヶ月以内の相続税の申告も出来ないのではないか?」

と不安になられる事だと思います。

 

 

 

 

そこで、どうするのか?

 

 

先程冒頭にも述べましたが、

認知症の方のために遺産分割協議に参加して頂く、

成年後見人を家庭裁判所に申立る事になります。

 

 

 

 

そして、大体、成年後見人は

行政書士・税理士・弁護士・司法書士

と言った、法律の専門家がなります。

 

 

 

 

しかしながら、

この成年後見人の申立も

非常に時間と手間とお金がかかります。

 

 

 

 

理由は

「どれくらいの判断力なのか?」

という鑑定等が伴うからです。

 

 

 

 

そして、時間は平均的に4ヶ月前後

と言われています。

 

 

 

 

 

なので、

遺産分割協議に参加してもらう

成年後見人と選ぶのに半年もかかる様では、

相続税の申告期限が相続開始後10ヶ月以内なので、

とてもじゃないけど

申告期限に間に合わない事は必至です。

 

 

 

 

以上を踏まえて、

相続人の中に認知症の方がいる場合は、

スムーズな相続手続及び相続税申告のためにも、

遺言を遺される事がとても大事になってきます。

 

 

 

 

その際は、認知症の方の療養看護をする方に、

少し多く財産分けをする事になるでしょうし、

相続人で知的障害を持った方がいる場合は、

その方のために多くの財産を分ける事が

必然になってくると思われます。

 

 

 

 

いかがでしたか?

 

また次回も遺言あれこれを書いていきます。