『争族』にならないための大事なポイント
『争族』という言葉がとても一般的に使われるようになっていますね。
いつから使われ始めたか分かりませんが、意味を説明しなくても
『争族』と書いていると「あぁ・・・」と思われる人も多いのではないのでしょうか?
こんにちわ。(一社)かんさい相続サポートセンター大阪本部の中野です。
相続についてご相談に来られる人、特に財産を遺す側(被相続人)の人は
多くの人は公平に、または遺された人の事を思って財産分けを考えています。
だれも争族になるように・・・なんて考えているワケではありません。
遺言書は『争族』に有効!?
本やネットの情報では『争族にしないために遺言書を書きましょう』という
ような事を読んだ人も多いかもしれません。
しかし、実際には遺言書があったからといって、揉め事にならないかというと
そうではありません。
遺言書の有効性を問題にしたり、遺留分などを問題にしたような裁判がたくさんあります。
遺言書を作ったからといって争族にならないとは言い切れません。
『争族』にしないためのポイント
では、どのようにしたら争族が起きないようにできるでしょうか?
「家族・親族が仲良くする」
「不公平がないように財産を相続させる」
これもひとつの方法かもしれませんが、
もっと大事なことは、『財産を受取った側(相続人)の気持ちになって考える』
ということです。
遺す側が相続財産の配分を考える時、もちろん受取る人のことを考えて
配分を検討しているのですが、あくまでも遺す側の主観になってしまっています。
・長男にはマイホーム購入の時に援助したから、次男には相続の時は多目に
・次女は結婚していないから、老後がふあんだろうから多目に
などという相手を思いやる気持ちで相続の配分を決めます。
ただ、そのような配分をした時に他の相続人がどう思うか、不公平感を
感じさせないためにどのようにしたらいいか、などまでは考えていない人が
多いようです。
「血のつながった家族だから、言わなくてもわかるだろう」というのは、
心情的にはわかりますし、通常の状態であればそうなのだと思います。
しかし、『相続』という非日常的な時にはどのような気持ちになっているか
本人にもわかりません。
遺す側がなるべく受取る側の気持ちになって考える。それが本当の愛情
だと思いますし、争族を避けるための一番の方法ではないかと思います。